シニア世代の社会貢献
2023/08/30
先日、長寿社会開発センター飯伊支部が主催する『シニア大学』1年生の講義を担当させていただきました。
今年のシニア大学生は57歳から83歳ということで、まだ働いている方もいらっしゃるそうです。
こういったところに自分の時間を使われる皆さんは、今後の人生に役立つ何かを得ようとか、多くの仲間との出会いにより、何かが生まれる可能性を求めて来られているのかな、と思います。
今回のテーマは『あなたにもできる、身近な社会貢献~ボランティアから生きがいづくりまで~』。
社会貢献というと少し大きく捉えがちですが、身近なところでのボランティアも、社会貢献には違いありません。
そこで最初に、「『社会に貢献したい』という想いは、人それぞれで良い」とお伝えしました。
自発的な活動である以上、他の人に強制される理由はありません。
また、基本的には無償の活動がほとんどであることを考えれば、金銭の対価以外に、何を求めてやるのかもまた、人それぞれの思いがあって当然です。
そういったことを頭においていただいて、まずは自分のできそうなことを書き出してみます。
それを班ごとに紹介しあいながら、「それなら自分にもできる」ということに気づいてもらえるようにしました。
また、個人でできることとして、時間の寄付(ボランティア)、お金の寄付(小さな募金含む)、物品寄付などに加え、市民活動団体に所属、仕事などで培った技術を活かす『プロボノ』についても触れました。
後半は、まず、地域や社会の課題を解決したり、自分の地域が「こうなったらいいな」という『ありたい姿』の実現に取り組む、市民活動・NPO団体の成り立ちについて説明します。
「まずは一人の思いから始まる」「周りの人にそれを伝え、共感を得られた仲間をつくる」といった、どんなことからでも始められる活動であることを知っていただくためです。
その後、自分の身の回りにある地域や社会の課題について個人で考えてもらい、それを班内で出し合って話してみました。
中には、「うちの辺りでは、こんなふうに解決に取り組んでいる」といった例も出され、とても有意義な時間となりました。
最後に、そういった社会課題の解決のため、一歩踏み出して行きましょう、とお話しました。
シニア大学生やそのOBには、多彩な技術やノウハウを持った人が多く在籍しており、社会課題の解決に重要な役割を果たせそうな方が多くいらっしゃいます。
そのような方を課題解決の現場や、既存の団体とマッチングする中継組織ができれば、シニア世代の活躍の場も広がります。
今回の受講生の中から、そういった活動が始まればいいな、と思っています。