自分の心を整える｜『女性のための就業準備セミナー』２

岡谷市工業課のセミナーで、二つ目にお話ししたことは『自分の心を整える』。

「そろそろ働きにいこうかな」と、何となく求人を探すのではなく、まずは自分を整理して、ある程度の方向性を決めてから求人票を見ることが大切です。
今回、全体のテーマに『自分らしく働くための…』と付けていました。
自分らしく、と考えるときに必要となるのは、自分がどんな人なのか知っておくことです。
自分は何が得意で、何が苦手なのか、どんなことならずっとやり続けていられるのか、物相手の仕事がいいのか、人相手の仕事がいいのか、そういったことをまず整理します。
講座の中で、そういった時間が取れないときは、考え方や手段をお伝えするようにしています。

就職活動のように何か大切な選択をするとき、自分の『ものさし』になるのが『価値観』です。
どんなことにこだわりがあるのか、どんなことを優先したいのか、といったものの見方や考え方のことで、普段は多くの方が意識せずに選択しています。
また、興味や関心のあることには無意識に注目しますし、自分の中に取り入れようとします。
そういった要素が高い方が、自分に合っている仕事・会社と言えるでしょう。

自分の中にもともと持っているそういった要素を無視して、就職先を決めることは困難です。
人生の中の、すべての選択には理由があります。
その選択の基本になっているのは何なのか、自分のどんなところから出てくるのか、を理解することができれば、職業選択の有力な目安にすることができます。
意に沿わない選択をする必要があるときも、理由がはっきりしていれば、納得して働き続けることが可能です。
職業の選択においては、自分の価値観、興味・関心のあること、これまでの職業経験で得てきたものを棚卸しし、どんな仕事がやりたいのか、向いているのか、と考えます。

また、今回のようなお子さんをお持ちのママたちの就活には、親と言う役割の変化を頭に入れておく必要があります。
幼児期のように、自分で歩くことさえできない子どもがいたら、ほぼ子どもに手がかかり、自分の時間はほとんど取れないでしょう。
それが中学入学の頃になれば、手がかからなくなるだけでなく、その先の進学を見据えて収入をしっかり得ていく必要も生まれてきます。

子どもさんが小さい頃は、ある意味、しっかり働けるようになる前の準備期間でもあります。
いずれこんなふうに働きたい、というイメージを持って、そこに近づくには何を準備しておかなければならないか、と考えることも必要になりますね。