今、いる従業員を手放さない~企業向け研修から①|キャリアコンサルタントが実施する人材育成
2021/05/25
コロナウイルス感染症による労働環境への影響は、働く人だけに留まりません。
多くの企業さんが、雇用におけるさまざまなお悩みを、いつも以上に抱えておられることでしょう。
まず取り組んでいかなくてはならないこと、それは「今、自社で働いている人を辞めさせないこと」ではないでしょうか。
こんな社会情勢の中、テレワークや在宅勤務の導入が求められていますが、当オフィスのある地域は製造業が多いため、なかなか進んでいません。
また、セキュリティや退勤管理をどうするか、など、課題も多いため、余裕のある企業でないと取り組めない、という現実もあります。
しかし社会全体で見れば、こういった働き方ができる企業も増えてきたことで、何かあったときのために、考えておく必要はあるな、という意識は広がってきたように思います。
もし、自宅でも仕事ができる状況が整えば、男性の育児休暇取得はもっと増えるでしょう。
また、育児休業を取得する女性の多くは、復帰する前にはかなりの心理的不安を感じている、という統計もあり、出産後半年くらいから、月に数回会社とのやりとりができれば、不安の解消に繋がると聞いています。
育児休業を取得する従業員を、会社と完全に切り離すのではなく、適度に会社の情報を伝え、休んでいる従業員の様子も聞いておくことで、具体的にいつ頃から復帰できるのか、復帰に伴う状況はどこまで整ってきたのか、といったようなことが把握でき、双方にメリットがあると思います。
今回のコロナウイルス感染症は本当に多くの社会変革を求めてきましたが、有給休暇の時間取得や、変則的な勤務時間が認められるなど、もっと多様な働き方構築のきっかけになれば、思います。
病児保育の少ない地方都市では、時々風邪を引いたり、熱をを出した子どもの様子を見ながら自宅で働くことができるなら、ママだけでなくパパもどんなに助かることでしょう。
要は「できない」と思っている理由を解消していけばいいのです。