「10年前に聞きたかった」～職業訓練校の研修から～

先日、長野県飯田技術専門校で、『後悔しない会社選びのコツ～自分らしい職場選択とは～』というテーマで講演させていただきました。
こちらの訓練校は、自動車整備科と木造建築科があり、年に一度こういった研修をお受けしていて、もう３回目となります。

この研修では、高校を卒業したばかりの年代から、シニア世代までが一緒に受講されるので、毎年内容に悩みます。
というのも、社会人として働いた経験があるかないかでは、大きな差があるからです。
アルバイトでもやったことがあれば、実感を伴って聞いてもらえると思うのですが、全員がそういう経験をしているわけではないので、内容や言葉の選び方に工夫が必要です。

まずは一般的な仕事の選び方をお話しし、その中で自己分析の大切さについて解説します。
同じ自動車関係、あるいは建築関係の仕事であっても、いろいろな分野も、仕事の分類もあるので、そういった事例を挙げながら、自分はどのような方面に行きたいのかを考えてもらうためです。

その上で、これから行こうとしている業界や会社をよく調べることの重要性について伝え、自分はどんな会社でどのように働きたいのか、と言うイメージを持つことの大切さについて話します。

そして、実際のところ、外から見えるのはその会社の一部であるため、入ってみなければわからないこと、実際に働き始めてからは、自分にとってこの会社のどこが良くて入ったのかを心の中に置きながら働くことの大切さを話します。

終了後、10代の参加者からは「就職に関する不安や、分からないことにつながる話を聞くことができた」、また社会人経験者からは「もう一度初心に戻って就職活動をしようと思った」「10年前にこのようなセミナーを受けたかった」といったような感想をいただきました。

終了後、受講生の一人が質問に来てくれ、また、車に乗り込んで帰ろうとしたとき、玄関を掃除していた受講生がこちらを見て、ペコリとお辞儀をしてくれました。ちょっと嬉しかったです。

お話したことが、これからの選択の参考になればいいな、と強く思います。