全部、話さなくても大丈夫です｜カウンセリングルームから

キャリアコンサルティングの主な内容のひとつが、マンツーマンでのカウンセリングです。
働くことや仕事・職場に悩みをお持ちの方の相談に乗ったり、これからどう働いていこうか、と考える方の支援を行っています。

当オフィスにおいでになるほとんどの方が、カウンセリング初体験です。
キャリアコンサルタントには守秘義務があり、カウンセリングで話されたことは外に漏れることはありません。
その代わり、突っ込んだ質問をさせていただくこともあります。
そう聞くと、担当する私がどんな人かも分からないのに、どこまで話せばいいのか、と迷うこともあるかもしれません。

実は、全部話さなくても大丈夫です。
キャリアカウンセリングでは、私の方から「こうした方が良いですよ」といった『指導』的なことはありません。
相談者が自分の思いを語る中で、自分の内面にある隠れていたものに気づくことができるよう、効果的な質問をするのがキャリアコンサルタントなのです。

ですから、カウンセリング中に、「あ、私はこれが原因で、もやもやしていたんだ」と、気づいたとして、それが他人には言い辛いことであったなら、自分の中に納めておいてくださってもいいのです。
私との面談で、会話の中では最後まで到達できなくても、自分の中で答えが出ていれば、それで良いのです。

『キャリアコンサルティング』なので、本来なら、自分の中での気づきを素直にお話いただけると、その先の「気づいたことをこれからどうするのか」まで、ご一緒に考えることができますが、話しにくいことでしたら、その先を自分でお考えいただくことになります。

カウンセリングをしていると 「その言葉の裏に、もっと大きな想いがあるんだろうな」 と感じる時があります。
その人独自の価値観や、失敗や挫折の経験まで、その内容はさまざまですが、相談者の皆さんが口にする言葉だけで、すべてを解決するのは困難だと考えています。
むしろ、カウンセリングをきっかけに、その人が自分の中にあった答えに気づくことができれば、自然に悩みやもやもやの解消に繋がるからです。