キャリアデザインオフィス あかつき

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心の中のマイナスの塊をほぐすには|カウンセリングルームから

心の中のマイナスの塊をほぐすには|カウンセリングルームから

2021/12/13

カウンセリングをお受けしていると、時々、ご自分の深いお悩みを打ち明けられる方がいらっしゃいます。
親が認知症で、昼間は施設に預かってもらっているけど、夜は家にいるので、いつも気持ちが張り詰めている…
過去の職場で、パワーハラスメントを受けて辞めざるを得なかった…
他にも、学生の時、いじめにあって不登校になった、親が厳しいすぎて、自分の良いようにしたがる、など、心に大きな傷を負ったことのある方は少なくありません。

そういった方は、最初からそんなお話をされることはまずありません。
カウンセリングが進んでいくうちに、「この人なら話してもいいかな」と信用してくださるのか、心の中にあるもの少しずつ吐き出されるのです。

時に、「これまで誰にも話したことがなかった」「聞いてもらって気持ちが楽になった」と感想を言われたり、時々涙を流される方もいらっしゃいます。
話すことで、鬱屈した思いを洗い流すことができる方もあれば、そのモヤモヤを解消するところまではいかず、どうすればいいのか、とお聞きになる方もあります。

そんなときは「そのマイナスの塊を解きほぐして、小さくなった塊を一つずつ解消していき、どうしてもほぐせない部分だけにして、自分の心の中の箱にそっとしまっておきましょう」と話します。
時間の経過、というのは侮れないもので、いつのまにかその箱は空っぽになっているかもしれませんし、塊は小さくなっているかもしれません。
解消できないマイナスを、無理に何とかしよう、と思わなくてもいいんですよ、とお伝えします。

心の中のモヤモヤを吐き出して、すっきりした方がおっしゃるのは、「こんなふうに人の重い話をお聞きする仕事は、大変じゃありませんか?」ということです。
確かに聞いていて心は痛みますし、時に「聞いてあげるしかできないんだよな」と、無力感を感じることもあります。

でも結局、問題を解決するのは本人にしかできません。
ですから私は、本人がどうすればその問題を解消できるのか、どういう状況になればすっきりするのか、を考えてもらうために有効な質問を投げ続けるのです。

人は一人ひとり違うので、私がこうなればその問題は解決するんじゃないか、と教えても、相談者にとってそれは解決にならない場合もあります。
本人が納得するまで、卓球のラリー練習のようにさまざまな角度から有効な質問を投げ続けることが、私の仕事だと思います。

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